インナーチャイルドワークを始めようとした時、無意識の「抵抗」が現れることがあります。
これは自然な防衛機制であり、適切に対処すればより深い癒しへと進めます。
【抵抗が現れる主な理由】
1. インナーチャイルドの「恐れ」
- 「また傷つくかもしれない」という警戒心
- 過去のトラウマが再体験される不安
2. 大人の自我による「防衛」
- 「あの頃のことは考えたくない」という抑圧
- 感情に向き合うことへの恐怖
3. 自己否定のパターン
- 「自分なんてケアする価値がない」という無意識の信念
- インナーチャイルドを「弱い存在」と見なしてしまう
4. 変化への恐れ
- 癒されることで「今の自分」が変わる不安
- 慣れ親しんだ思考パターンから離れる抵抗感
【抵抗の具体的な現れ方】
✓ ワーク中に急に眠くなる
✓ 「忙しいから」と先延ばしにする
✓ 感情が麻痺したように感じる
✓ 「こんなので癒せるはずがない」と批判的になる
✓ 身体の不調(頭痛・胃痛など)が現れる
【抵抗への対処法】
❶ まず「抵抗があること」を認める
- 「あ、今私のインナーチャイルドは怖がっているんだ」
- 抵抗を「悪いもの」ではなく「自分を守ろうとするサイン」と理解
❷ 小さなステップで進める
- 1分間だけ手を胸に当てる
- 1行日記で感情を表現する
- 無理に過去を掘り下げず、今の安心感を育てる
❸ 安全基地を作る
- ワーク前にグラウンディング(5-4-3-2-1法など)
- お守り(ぬいぐるみ・ストーンなど)を手に持つ
- 「この部屋は安全」と声に出して宣言
❹ インナーチャイルドと「交渉」する
- 「今日は5分だけ話そうか?」
- 「嫌だったらいつでもやめていいよ」と約束
❺ 創造的なアプローチを試す
- 言葉ではなく絵を描く
- 音楽や動きで表現する
- 第三者視点で物語を作る(「昔、一人の子どもが…」)
❻ 専門家のサポートを受ける
- 抵抗が強い場合はセラピストと一緒に
- グループセッションで他者の経験から学ぶ
【抵抗が「癒しのサイン」になる言葉がけ】
- 「怖がらせてごめんね。ゆっくりでいいんだよ」
- 「あなたが安心できる方法を教えてくれる?」
- 「大人の私がついているから大丈夫」
【よくあるQ&A】
Q. どうしても感情が湧いてきません
→ それは「感じないことで自分を守っている」状態。
無理に感情を探さず、体の感覚(温かい・冷たいなど)に注目。
Q. ワーク中に批判的な声が頭で響きます
→ その声は「あなたを傷つけまいとする防衛パート」。
「心配してくれてありがとう。でも大丈夫だよ」と返す。
Q. 昔のことを思い出したくないのですが…
→ 記憶ではなく「今の感覚」から始める。
例:
「今、胸がざわざわする→子どもの頃のどんな感情に似ている?」
【抵抗を越えた先にあるもの】
抵抗は「深い癒しの入り口」です。
少しずつインナーチャイルドとの信頼関係を築くことで、
やがて「もう一人じゃない」という安心感が生まれます。
大切なのは、
「完璧にワークをこなすこと」ではなく、
「インナーチャイルドと共にいること」です。
焦らず、その子のペースで歩んでいきましょう。
あなたの中の小さな存在は、
きっとあなたの優しさに気付いています。 🌟