愛を相手に送りたいという心を邪魔するものにプライドがあります。
プライドとは、「自尊心」・「誇り」で、他の人より自分が優れているということに自信を持ち、それを他の人からも認めてもらいたいという気持ちです。
相手によって、姿を変えながら愛の発生を邪魔してきます。
今回は、この厄介なプライドについて考えてみましょう。
恋人同士のプライド
結婚という鎖に縛られない時のプライドは、自分をより美しく見せるためのプライドです。
結婚前にプライドを含めて相手の心をほとんど理解して、愛することができる場合は、駆け引きのような無駄なエネルギーを使うことなく、相手との距離を縮めることができるでしょう。
プライドを掲げたまま結婚に突入すると、後が大変ですので、ぜひこの期間にお互いのプライドを見極めて、それも含めて相手を愛する練習を始めると良いでしょう。
夫婦のプライド
もともとは他人であるパートナーへの愛を持ち続けるのには、かなりの心の力が必要です。
それを知っている夫婦は、結婚前から常に努力を続けていますが、知らない夫婦は、気づくと取り返しがつかない危機に陥ってしまうことが多いのです。
夫婦生活を続けていると、相手のことは全てわかっていると勘違いしてしまいがちですし、自分自身の捨てきれないプライドを頑なに守り続けていることに気づかないこともあります。
対外的なプライド
自分の家庭が絵に描いたような理想的な家庭であると、周りの人に思わせたい場合、周りの人に嘘をつくことがあります。学歴・勤務先・親の職業・幸福度を実際より良く見せようとする気持ちは、自分自身がそのポイントに満足をしていないから存在します。
相手に対して、周りの人に何かしらの嘘をついている場合には、今一度ご自身の心を見つめてみましょう。
わかっているというプライド
長い期間共に過ごしているので、相手のことは全てわかっていると思い込んでいる場合もあります。小さな疑問もよく話し合っていくようにしないと、夫婦は所詮は他人です。相手は良かれと思ってしていることが、受けた側の我慢の対象になってしまっていることもあります。
結婚期間が長い夫婦こそ、相手の気になることをとことん話し合う時間が必要です。
子どもへの愛を邪魔するプライド
自分が高学歴で、社会的地位が高い親の場合、子どもの小さな心に寄り添うことがとても難しくなってしまう親がいます。
子どもが自分の小さい頃に比較して勉強や運動ができない場合や、兄弟の中で比較をして出来が悪い子どもがいる場合、出来の悪い子どもに愛を与えることを止めてしまうことがあります。
親は、子どもが毎日を楽しく過ごせる力をつけて、羽ばたかせる存在です。自分が望む通りにならないからと言って、子どもに必要な愛をとめてしまうことはしてはいけません。
救いは、子どもが相手の場合は、気づくことができてプライドを捨てる行動を変えることができる親が多いということ。
子どもからのメッセージに気づくことができない場合や、自分のプライドを捨てることができない場合、子どもが求められる愛の量が多い分、心の傷はとても深く、殺人や、自殺などの悲しい結果になることが多いです。